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2017.03.23 Thursday
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もののけ、ぞろり お江戸うろうろ
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2015.01.29 Thursday
あるかないか分らない不老不死の仙薬を巡り、今回は騒動が起きます。
あの濃いキャラに更に登場人物が増えております。
十歳になったばかりの隻眼美少年、柳生十兵衛三厳。
その飼い猫で人の言葉を理解する、ちょっとドジな三毛猫さんすけ。
死んだふりをしている徳川家康の三男で、妖術を操る古の陰陽師のような2代目将軍の秀忠。
正体は明智光秀な、南光坊天海。
一膳飯屋の「升屋」もこの度、江戸へ進出です。
そして伊達政宗が黒脛巾組を引き連れ、江姫に取り憑かれて登場。
伊達政宗が今回のメインといいますか…黒蛇をまとわりつかせながら主人公たちの前に立ちふさがるわけですが…これがまた妙にカチンときます。
遠藤周作や司馬遼太郎のような歴史小説家が書くのなら、全く問題ない…といいますか、むしろどうぞ読ませてくださいと言いたいくらいなのですが、…この恨みつらみ「母の愛を感じたかった」という創作の方向性がムカムカするのかな…どうにも受け入れ難い。
地元の偉人なだけあって、軽く扱われるとイラっとする妙な郷土愛があります。
それでも伊織や鬼火が絡まないシーンが、遊びにはかけるかもしれないけど、軽くなりすぎないで良かった。
展開も急でしたね。
新しい人物紹介して、今回のキーパーソンである伊達政宗が出てきたら、そのままラストへまっしぐらでした。
軽さ、テンポの良さもこの作者の魅力なのかな?
私はあまりにも安っぽくなるから、砕けすぎるのもどうかと思うのですが。
さんすけの登場により、より子供向けになっていたから…尚更そう思ったのかもしれない。
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貴志祐介 鍵のかかった部屋
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2015.01.28 Wednesday
いつも読み終わるたびに胸がつまるというか、独特の雰囲気にしばらく浸ってしまうものですが…
ミステリにこだわり過ぎているためか、このシリーズはあまり好みではありません。
でも貴志祐介作品だから読んじゃう矛盾。。
防犯ショップを営みながら本職は泥棒の榎本と若手美人弁護士純子の異色コンビがタックを組み、難事件を解決するという本シリーズも3作目になりました。
貴志祐介らしく、下調べや取材を徹底的にしているという事が伝わってくるようなトリックのオンパレードです。
特殊過ぎてミステリの醍醐味「読者が推理する」という事が難しいものもありますが、通り一遍のミステリに収まらないようにしようという、作者の意図が好ましいのであります。
このコンビも、ぎくしゃくしていたシリーズ当初に比べて、阿吽の呼吸が生まれてきた気もします。
と言いますか…だんだん純子が砕けてきましたね。
以前は真面目だけど突っ走る癖があり、ちょっと天然というスタンスで、榎本との関係も恋へ進展するのやらしないのやら?という雰囲気でしたが、今回は完膚なきまでにボケキャラになっていました。
極めつけが最終話の「密室劇場」で、劇団が舞台ではありますが、まるっきりコメディ路線で、他の貴志作品には見られないような展開がかなり新鮮でした。
そういえばドラマになったのでしたね。
小説や漫画からのドラマや映画化が好きではない上、キャストが好みではなかったため、全く見ませんでした。
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スラッシャー 廃園の殺人
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2015.01.27 Tuesdayホラーが好きという事が言葉の端々からも伝わってきて、相変わらずのほとばしるウンチク。
微笑ましいです。
いや、このような凄惨な題材を扱っている作品を前にして、微笑ましいという表現はどう考えても不釣り合いですが。
今回は廃墟庭園がテーマなので、ここでもひとウンチク。
作中で取り上げられていた「シュヴァルの理想郷」は数年前、盛んにテレビで特番が組まれていましたね。 もちろんホラー映画でもひとウンチク。
ラインナップがコア!リアルタイムで見れなかったので、学生時代に見まくった作品が列挙されていて懐かしくなりました。
やっぱりダリオアルジェントが登場するんですね。綾辻行人も書いていたなー。
私は湿っぽ過ぎてあまり好きではないのですが。
建築も丁寧に描く作者、今回はグロッタを取り上げています。そこに着目するとは…流石です。
ホラー映画好きとしては必ず出会ってしまうのが、スプラッタ。
いくら嫌いなジャンルでも一通り見ますが、グロテスクなシーンが苦手です。
今回はこれに特化した作品。
ホラーは好きだけどスプラッタが苦手なものとしては、今作品の微に入り細を穿ちすぎる残虐描写には辟易。。
文字でここまで表現するんですね!?と活字を追うのが辛くなるほど、本当にネチネチと…。
思わず「うへえ」という声が漏れます。
凄く好きな作家さんなのですが、ここまで書かれてしまうと読むのが辛い。
辛過ぎたので評価は低めです。表現が巧すぎるとこういう事もありますね。
グロいシーン以外は三津田節!という感じで楽しめるのですが。
巻末に解説がついておりますが、コレがまた面白い。
ホラー映画好きで結構本数は見ているものの、見た端から忘れていく鳥頭なので「この描写はアレに似ているなー…」と思いつつも全然作品名まで出てこなかったのですが、解説の方がバッチリ書いてくださいました。
この詳しすぎる説明といい、作者との関わりといい…素敵なおまけでした。得した気分です。
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高橋由太 もののけ、ぞろり
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2015.01.26 Monday
設定が丸まんまそうですね。
解説を書いた方がその事に触れておりますが、この書き方は…まずいのではないだろうか?
思いっきり褒めておりますが、この解説がプラスになったとは到底思えないなあ。。
作家が意識して書いたとしたら、それもガッカリだし…その漫画を知らない人も読んでいるだろうから、あえて作者以外が注釈のような形で触れなくてもよかったのでは?
歴史好きのツボをついているかと言えば、全く独自の解釈をしているので好みが分かれそうですね。
宮本武蔵の弟子で村正を携えている少年と、外法を影響を受けて白狐に変わってしまった弟が主人公。
師匠の宮本武蔵は無骨ながらもおっとり肌。その娘の歩き巫女の外法使い。
十二単にて一膳飯屋で働く陰陽師安倍晴明の子孫。
くせ者ながらも濃いキャラの中ではまともに見える徳川家康。
逆に何のひねりも無い柳生宗矩と小野忠明。
白塗りオネェの真田幸村。
後はネタバレになるから書けませんが、まあ…濃いキャラがゾロゾロと出てきます。
舞台は大阪夏の陣。
真田幸村は特に酷い。
まあ、そのキャラが生きてのこの作品なのでしょうから、仕方ないなとは思いますが…、コアなファンが見たら怒りそう。
シリーズ物だったので、またしても予備知識無しにどさっとまとめて購入しております。
あまりにもサクサク読めるので一気に数冊読んでしまいました。
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