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栗田有起 オテルモル
しあわせな眠りを提供する不思議なホテルの物語。
チェックイン、日没後。チェックアウト、日の出まで。最良の眠りを提供するホテルのフロントに職を得た「誘眠顔」の希里。閉鎖された家族関係にも変化が…。日常からほんの少し乖離した世界の物語。 「BOOK」データベースより


この作品は以前書いた、ハミザベスのようにコミカルではない。テンポが良く読みやすいのは変わらないけど、より内面的です。
泥沼の状況なのに腐らない主人公「希里」。彼女は全て人に譲って生きてきたんだろうな。そしてこれからも、何やかんや譲って生きて行くのでしょう。
その諦めというか、一歩引いた感じが作品全体に広がっている。傍観者を眺める傍観者といった程が、薄いフィルターを通して見るような感覚をつくるのか?現実にありそうなのに、どこかねじくれた栗田ワールド。


「そのホテルは地下にあるという。最下階は十三階、客室は九十九ある。
募集しているのはフロントデスクの受付だった。年齢や学歴は問わず、接客の経験がなくてもかまわない。勤務時間は日没から日の出まで。夜に強く、孤独癖があり、めったにいらいらしないひとを歓迎する。」

こんな求人広告に本田希里は惹き付けられる。
不眠症で悩む客に、快適な睡眠を徹底したサービスやこだわり尽くしたシステムで提供する「オテル・ド・モル・ドルモン・ビアン」

まだ続くよ ぽちっと →
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栗田 有起  ハミザベス
はたちになる直前、ハムスターとマンションを相続した、まちる。実家を出て、一人暮らしを始めるが…。奇妙な設定を静かなユーモアで包んだ、注目作家のデビュー作ほか『豆姉妹』収録。第26回すばる文学賞受賞作。


私ははじめ「ハサミベス」だと思っていました。他の作品を読んでいた事もあり「あの作者がホラー?」とワクワク本を開いたら……全然違った
「ハミザベス」とは、前日に見た映画の主人公の母親の「エリザベス」とハムスターをかけ合わせて付けた、ハムスターの名前でした。


とにかく、この方の現実だけど非現実的で、かつ淡々としているどこか歪んだ世界観が大好きです。日常に潜む非日常というか…。これは一度体感してみないと分らない衝撃ですよ。非常にカテゴライズし難い作風。でも、すごく癖になるんだなー。


この親子関係は母子家庭だからか、かなり明け透けでまるで友人のようです。お互いに支え合いつつもどこか一線引いている。女の友情みたい。
友人関係にしても同様。それぞれがそれぞれの悩みを持っているけど、たいして干渉しあわない。この人間関係、ちょっと寂しいような、理想的のような…。

まだ続くよ ぽちっと →
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