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岡嶋二人  99%の誘拐
末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには8年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。そして12年後、かつての事件に端を発する新たな誘拐が行われる。その犯行はコンピュータによって制御され、前代未聞の完全犯罪が幕を開ける。第10回吉川英治文学新人賞受賞作!データベースより


1988年に刊行された作品で、第10回吉川英治文学新人賞受賞作だそうです。
当時には目新しく、一般的でなかったパソコンを多用した作品。
ハイテクもハイテク。
パソコンが普及した今でも、新しいと感じられるのは、さすがです。


たしかに行き当たりばったりな感は否めないし、ご都合主義な雰囲気もある。
でもこれは小説だし、フィクションなわけで…
「現実では物理的にありえない」と批判するのを無粋に感じてしまうのは、
私が電子機器に弱すぎるせいだろうか?


全体を通しての疾走感といい、目新しいトリックを使いながらも
人間の悲哀をうまく描き、エンターテイメント作品としてはとにかく出来がいいと思います。
難を言うならラストにもうひとつ重さが欲しかったかな?と。
全体的に面白かったのに、読み終えての「これは凄いぞ!」「名作を読んだぞ」という満足感がいまいち足りなかったのが残念です。


解説によると、本作は井上夢人の手によるところが主だったそうです。
どうりで読みやすかったな…と。



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JUGEMテーマ:読書
|ア行(岡嶋 二人) |comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
岡嶋二人 チョコレートゲーム
学校という名の荒野をゆく、怖るべき中学生群像。名門秋川学園大付属中学3年A組の生徒が次々に惨殺された。連続殺人の原因として、百万単位の金がからんだチョコレートゲームが浮かび上がる。息子を失った一人の父親の孤独な闘いをたどる、愛と死のショッキング・サスペンス。日本推理作家協会賞受賞作。


父の視点でストーリーは展開していきます。息子の無罪を孤立無援の状況でがむしゃらに確証、真相解明しようしていく過程は、かなり感情移入して胸が苦しくなりました。そこは大変面白く、さすが!と唸ってしまいましたね。

テンポはいいし、破綻の無い展開で安定して読めますが、ちょっとひねりが無かったのでは?チョコレートゲーム色んな意味で早々に分ってしまった。犯人も意外性がなく、登場した段階で「もしかしてこの人が犯人って事ないよね?」と思う人が犯人で、王道過ぎるのでは…と。そこが残念。
今回はかなり辛口評価。面白いのは面白いのですが、受賞作品となると…。
※以下いつもより余計に、というかかなりネタバレしてます。

まだ続くよ ぽちっと →
|ア行(岡嶋 二人) |comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
岡嶋 二人   クラインの壺
ゲームブックの原作募集に応募したことがきっかけでヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることになった。、青年、上杉。アルバイト雑誌を見てやって来た少女、高石梨紗とともに、謎につつまれた研究所でゲーマーとなって仮想現実の世界へ入り込むことになった。
ところが、二人がゲームだと信じていたそのシステムの実態は…。


岡嶋二人とは、井上泉(現、井上夢人)さんと徳山諄一さんのコンビです。
私は、井上夢人先行で読んでました。解説の
「『おかしな二人 ー岡嶋二人盛衰記』によると、この頃はほぼ井上夢人ひとりで仕事をしていたらしい。」
という事から、この作品は再読してみると「メデューサ鏡をごらん」と同型であるような気がしました。メビウスの輪、クラインの壺。得意分野なのでしょう。


テンポがよく面白い。物語の性質上、オチや流れは読めてしまいますが、ストーリー展開の軽快さや、細かい設定の妙技で飽きる事なく一気に読めました。


初出は1989年。ファミコンはドラクエ3が出た頃だったようです。だから「K2」の様なハイテクゲームと同時に「ゲームブック」の様なローテクゲームも登場するんですね。当時流行った「ゲームブック」。貴志祐介の作品にも登場しますが、今、分る若い人いるのかな?私はギリギリで楽しんだみたい。友達は皆知らないそうだし。結構好きだったんですが。今でいうと「かまいたちの夜」等、サウンドノベルの本版ってかんじですね。

まだ続くよ ぽちっと →
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