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白ゆき姫殺人事件
この作者は人の心をえぐるのが実に巧い。
すぐ隣にいそうな人、自分もこのタイプかも?と思わせるような登場人物たちが、ドツボに落ちていく…。
その落ち方が妙にリアルで、どの作品を読んでも「明日は我が身」という言葉を思い出してしまいます。


きっかけは何処にでもありそうなもので、それがまた生々しい。
でも描写自体がさらっとしているので、こちらもすんなりと受け入れてしまうと言うか…痛々しい内容ながらも抵抗少なく読み進められるんですよね。
心の闇と言うけど、誰もが持っていて、破綻転落の境界線というのは、本当に紙一重なんだよと突きつけられるようです。


この話も本当に心が痛いですね。
いい人ってどんな人なのかな?
姿の良い人悪い人。要領のいい人悪い人。愛想のいい人悪い人。
見方1つで良くも悪くも捉えられる。
人と言うのは結局、自分に都合のいい人が「いい人」になってしまうのかな…。
今までの狭い交友関係の中でどちらの「みき」のタイプもいました。
共感出来るキャラ作りをするのも、この作者の魅力ですよね。
そんなタイプに当てはめて読んでしまうので、苦悩も破綻する気持ちも…わかる。
面白いんだけど、同時にフラストレーションも凄いです。


ネットの掲示板という形をとったのも面白い手法でしたね。
より一方的な雰囲気が強調され、主人公の孤独がクローズアップされていました。


 
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|湊 かなえ |comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
少女 湊かなえ
思春期…うわぁ、思い出したくない時期だ。
あの理不尽でままならないモヤモヤを押し固めたようなテーマに、ページを捲る手もいささか鈍ってまいりますね。
思春期、介護、死…重い、重すぎる。
それでもこの作者の他の作品に比べると幾分、前向きなメッセージを受け止めやすい内容にはなっていますよね。
序盤の女の子同士のドロドロ思考を覗いた時は…あの不毛の時代を思い出して、いくら好きな作家でも読み進めるのはうんざりだと思いましたが。


我が家にも要介護者がいたので、由紀の気持ちがよくわかる。
それ以外の誰目線の描写でも、少女時代を過ごした事がある者にとっては頷ける部分はたくさんありました。
でも「人の死が見たい」とは思った事は無かったな。
考えてみたら…もの心ついた時から老人が側にいて、先人たちは順当に旅立っていった。
父方、母方ともに曾祖母と遊んだ記憶があります。
田舎だから老人も多く、法事となると近所の人たちがかり出されるわけで…葬儀の場にもよく顔を出していました。
死を見たいと思う間もなく、身近にあった。
だから考えた事もありませんでした。
これも核家族の弊害というものだろうか…と、余計な事を考えてしまいました。

 
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